にっぽんの旅 信越 新潟 新潟

[旅の日記]

新潟(朱鷺メッセ・みなとぴあ) 

 米どころ新潟に来ています。
本日から2日にかけて、新潟の街を紹介します。
まず初日の今日は、新潟駅から延びる

 新潟駅から佐渡汽船フェリーの新潟港に向かうバスで、「朱鷺メッセ」まで向かいます。
「朱鷺メッセ」とは新潟コンベンショナルセンターで、展示場と会議室を備える施設です。
日航ホテルも同じ建物に併設されており、高級感あふれるところです。
実はこの建物の31階に、展望台があると聞いてやってきました。
「Befcoばかうけ展望室」と言い、無料で入ることができるのです。
高速のエレベータで31階まで上がると、そこは四方を窓で囲まれたところ。
新潟市街そして眼下に信濃川と日本海を、眺めることができます。

 「朱鷺メッセ」の西側の信濃川に架かる近代的な橋を、対岸に渡ります。
ヨットが水上に浮かび、規則正しい様は背景の「朱鷺メッセ」とあいまって、正確な幾何学模様を成しています。
橋を渡り切り、「朱鷺メッセ」そしてその先のフェリーターミナルの対岸まで進みます。

 途中、笹団子の店を見つけます。
この地方の名物とだけあって、通り過ぎるわけにはいきません。
きんぴらから小豆まで、様々な具の入った笹団子が並んでいます。
ここはオーソドックスな粒あんをいただくことにします。
隣では笹の葉を重ね合わせて、今まさに団子を巻いています。
歩きながら頬張ることにします。

 佐渡汽船のフェリー桟橋のちょうど対岸に当たるところに、「みなとぴあ」があります。
ここには港町らしい明治から昭和初期までの歴史的建物が並んでいます。
なかでも「新潟市歴史博物館」は、ひときわ目を引きます。
もともと「旧新潟税関庁舎」に構えられていた博物館ですが、場所が手狭になり2004年に新たに建設されたものです。
周りの景観に合致して、少しの違和感も感じません。
館内は1階が近代の暮らしぶりを、当時の家電とともに紹介しています。
そして有料の2階部分は、一見の価値ありです。
新潟の歴史から、いわし網漁で賑わったころ、そして米どころ新潟に移り変わっていく様がパネルで説明されています。
シアタールームでは、幕府直轄領になった新潟に初代奉行である川村修就が、新潟の文化を絵で残して紹介した風俗絵巻を紹介しています。
派手好きで漁や踊りに全勢力を傾ける新潟の様子を、驚きと称賛で語っています。

 「旧新潟税関庁舎」の向かいには、「旧第四銀行住吉支店」の建物が当時のまま残されており、営業中のレストラン部分を除いて建物内部を見学することができます。
1927年に建てられた第四銀行住吉町支店で、花崗岩で作られた外壁や大理石の列柱とカウンターが建設当初のそのままの姿を残しています。

 「みなとぴあ」敷地内の川から遠い側には、珍しい形をした「旧新潟税関庁舎」が建っています。
塔屋を備えたアーチ状の玄関口を中央にして、左右に長く対象に部屋が広がっています。
赤瓦葺きの屋根とナマコ壁の外観に囲まれた擬洋風建築です。
1869年に「新潟運上所」として開所し、1872年の「税関」への呼称統一に伴って「新潟税関」に改称します。
その後、全国の税関統廃合に伴って1902年に横浜税関の管轄下になり廃止されます。
さらには横浜税関から東京税関が分離独立し、新潟税関支署も東京税関へ移管するという運命を辿ってきました。

 「旧新潟税関庁舎」から少し海側に足を延ばします。
「湊稲荷神社」は、船乗りの信仰を集めた神社として有名です。
土台が回る「願懸け高麗犬」があり、これを回すことで願が懸けられると言われています。
実際回してみましたがかなり重いもので、なんとか1週回すことができました。
向かって右が男性用、左が女性用ですので、間違わないように。
愛しい船乗りが出航できないよう荒天を祈ったとされています。

 それでは、本町通りを南に向かって歩いていきます。
小澤家は、北前船が行きかう新潟で、米を扱い回船を運航し、勢力を拡大してきました。
そんな商家のたたずまいが、「旧小澤家住宅」として公開されています。

 その先を歩いていると、面白い形の煙突を目にすることができます。
壁から太く上に曲がり、カブトムシの角のような形をした煙突です。
独特の赤い煙突は、「竹中かまぼこ店」という蒲鉾屋でした。

 さて、そろそろ陽も傾いてきました。
日本料亭の「大橋屋」にも、燈が灯りだしました。
初代新潟奉行の下屋敷跡で、建物の造りからも歴史を感じさせられます。

 さて、新潟でぜひ食べておきたかったものがあります。
ひとつは「鳥の半身揚げ」です。
予め調べていた店は、繁華街から一筋離れた路地にありました。
赤々としたネオンから外れ、店を探すのに苦労しました。
その甲斐あって、喉を通るビールの感触はたまらないものがあります。
そしてお目当ての「鳥の半身揚げ」は、ジューシーな鳥肉と骨までかじることができる焼き方で、最初は汚れることを気にしていたものの、最後は手づかみで鳥を頬張る始末です。
当然、お酒も進んだのでした。

 本当は〆のお茶漬けと行きたいことろですが、もう1軒行きたいところがあるのです。
そこは魚沼のコシヒカリを、その味を壊すことなく食べさせてくれるところです。
夜も遅くなったのですが、御飯だけを食べにくる人が絶えない店です。
歩いた後は飲んで食べて、文句のつけようがない1日となったのでした。

   
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