にっぽんの旅 信越 長野 蓼科

[旅の日記]

夏の蓼科高原 

 今回が3回目の蓼科高原です。
3日間の日程で訪れたのですが、あいにく台風がやってくると言うことで雲行きは極めて怪しい出だしとなりました。

 初日の諏訪インターに車が着いたのは昼過ぎ。
雲は多いが何とか持ちそうなので、早いうちに見て回ろうと早速霧が峰に向かうことにしました。
ヴィーナスラインを北側から攻めて、向かったのは八島ヶ原湿原。
今まではいずれも5月に訪れていましたので、この辺は枯れ野原。
今回青々とした湿原を是非観てみたかったのです。
中は遊歩道が作られており、ヤナギラン、ノアザミやハナショウブなどの高原植物を眺めながら広い湿原をゆったりした気分で歩くことができます。
ところが台風はついにここまで影響を及ぼし、やがて大粒の雨が降り出してきました。
このだだっ広い湿原の中、雨宿りをするところなどなく、お急ぎで駐車場まで引き返したのでした。

 時計は夕方。宿に行く途中にすばらしい景色に出会いました。
車山高原の当たりに、山一面ニッコウキスゲで覆われた風景が。
思わず車を止めて、シャッターを切ってしまいました。
この夜は、上品な夕食と露天風呂付の温泉で、ゆっくりと過ごしたのでした。

 さて台風襲来の問題の2日目です。
朝起きてみると、どうやら台風は東のほうにそれて、関東を直撃するとか。
でも空には黒い雲が立ち込めています。
かろうじて雨が降っていないことを確認して、マリーローランサン美術館へ行くことにしました。
ここにはパリで花開き、その後の第一次世界大戦での亡命生活、そして離婚、さらには第二次世界大戦を経て、それぞれの場面で移り変わる彼女の画風を見ることができます。
絵画に堪能した後は、美術館の横に併設している彫刻公園へ。
蓼科湖に面した芝生一面のこの公園では、屋外の作品がいたるところに配置されているいわば屋外美術館です。
そしてここだけではなく、裏山の遊歩道にもそれらを見ることができます。

 信州に来たからには、やはりそばを食べなければなりません。
おいしいそば屋を探していると、ありましたありました。
蓼科高原からは諏訪湖の方に半分くらい降りたところになるのですが、昔ながらの大きな柱のたたずまいのおそば屋さんです。
ちょっと値段ははりましたが、それに見合う美味しいそばでした。
その日はそれからガラス細工工房や女神湖を車で回ったのですが、これからが大雨の襲来。
なんとか1日を暇にせずに過ごすことができたのが、不思議なくらいでした。

 これが今回の旅行の最終日かと思うと、雨のせいかちょっと物足りないものがあるのですが、何度も来ている蓼科高原ですからもう目新しいものがないのも事実です。
朝から諏訪湖に下りて、湖と神社めぐりということにしました。
まず訪れたのは諏訪湖。
昨日の大雨にもかかわらず水の濁りは感じられません。
それではと足漕ぎ式の白鳥の船に乗ったのですが、これが大変。
思ったよりも風があり、船が流されるは揺れるはで、思いっきり漕ぎ続けなければならないのです。
おまけに酔いそうなぐらい揺れるので、乗り場近くを回るだけで早々に戻ってしまいました。

 諏訪湖でのお薦めは、間欠泉のでるという間欠泉センター。 ここは公共の建物ですぐに判ります。 そしてその横にあるのが、足湯なのです。 流れてくる湯に足を漬けておく、無料の温泉です。
気持ちのいいこと、この上ないところです。

 さて諏訪湖をあとにして、今度向かったのは、諏訪大社です。
丘の上から巨木を落として、それに食らい着いて坂を転げ落ちるこの地方のお祭り「御柱祭」で有名なところです。
そういえば前回ここを訪れたときは、たまたまこのお祭りに遭遇したのでした。
7年に1回の祭りですから、幸運としかいいようがないでしょう。

そして2社ある諏訪大社のうち、今回最初に訪れたのが諏訪大社の上社。
諏訪湖の南に位置するこの神社には、本殿への入り口のところに左右に1本ずつの御柱が祭られていました。
相撲にもゆかりのあるこの神社には、境内に土俵があるのです。
そしてこの旅行の最後には、諏訪湖の北の端にある諏訪大社下社に寄ってから、帰路に着くことになりました。

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