にっぽんの旅 近畿 大阪 泉佐野

[旅の日記]

関西国際空港の裏見学 

 泉佐野の沖合5kmに造られた関西国際空港(関空)に来ています。
従来からあった大阪国際空港(伊丹)が、住宅地に隣接しているため深刻化してきた騒音問題を解消するために、1994年9月4日に開港した24時間発着可能な空港です。
当初は大阪空港の国際便を移すための国際空港の役割をもっていたのですが、その後それに神戸空港が開港したために関空・伊丹・神戸が隣接する阪神地域で存続をかけた戦いとなっています。
人工島に作られた海上空港で、JRと南海電鉄が乗り入れています。
JR阪和線は「はるか」、南海は「ラピート」の特急で大阪市内と結んでいます。
ただし泉佐野と空港との間を結ぶ3.75kmの連絡橋は、両社が共有で同じ線路を走っています。

 関空に着くと、まず向かったのが展望ホールです。
ここは飛行機の発着が見れる場所で、屋上の展望デッキには多くの人が集まっています。
しばらくはここで飛行機の行き交う様子を眺めることにします。
小さな点のとして見えていた機体が、こちらに向かってくるにつれてやがて大きくはっきりと見えてきます。
各国のペイントの違う機体が降りてきます。
着陸でタイヤが滑走路に接した時にフワッと上がる白い煙が、おもしろくて何度も見てしまいます。
あっという間に時間が過ぎ、気が付けば30分も経過してしまっていました。

 スカイミュージアムでは、空港と飛行機の学習コーナです。
空港の設備や業務を、Q&Aを読んでいくことにより学ぶことができます。
実物大のコックピットでは、フライトシュミレーションでパイロットになった気分で飛行の模擬体験ができます。

 今回は、事前に予約していたものがあります。
機内食をここで味わうことができます。
サラダから始まり、ご飯とパン、最後にはケーキも付いています。
海外への飛行で座席に座ったままでお腹もすかないのに時間になれば次々と出される機内食は、正直いってうんざりすることもあるのですが、こうして改めて出されると結構おいしいものです。

 そして今回は、特別に空港の裏側を見て回ることが許されています。
ただしバスで回り、途中で車外へ降りることはできません。
高速道路の料金所みたいなゲートを通って、バスは保安地帯に入って行きます。
ただ料金所と違うのは、1台通るたびにフェンスが閉まり厳重な警備されています。
空港外かた運ばれてきた機内食を積み下ろしする様子や、保安地域内のシャワーを備えたコンビニなどを見て回ります。
わずか10分ほどのバスの中からの見学でした。

 最後に同じ保安地域で唯一下車が許される場所があります。
ゲートを潜り麻薬犬の訓練施設の横を越えたところに、その場所はあります。
ここは空港等と海との境の堤防にあり、しかも飛行通路のほぼ真下に当たるところです。
頭の上の極めて低いところを、着陸用にタイヤを出した飛行機が行き交います。
すごい迫力です。
ここでも20分近く空を眺めますが、飽きることはありません。

 そしてバスはようやく展望ホールに戻ってきます。
本当は飛行機の整備している様子が見れるのかと期待していたのですが、今回はそれはありませんでした。
またの機会としましょう。

 空港を後にし橋を渡ると、そこには泉佐野の町が広がります。
ここに面白いものがあります。
「がっちょ」と呼ばれる魚で、ぶさいくな姿をする「メゴチ」のことです。
これを天ぷらにしたものが、カリカリして美味しいのです。
カルシウムが豊富なことも嬉しいです。
自分自身の褒美として、今晩の酒のあてに買って帰ったのでした。

   
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