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[旅の日記]

河口湖駅から富士五湖巡り 

 日本人なら皆が尊敬する富士山、その周りに広がる富士五胡を訪れます。
河口湖は別途旅行記に任せることにし、今回は富士急の河口湖駅から行くことのできる北側の2つの湖を巡ります。

 大月駅を出た電車は、富士吉田駅でスイッチバックし前後が入れ替わります。
そしてこの富士吉田駅から2駅先の終点の河口湖駅までは、普通料金で特急電車に乗車することができます。
ふかふかの座席に座り、2駅間だけの贅沢に浸りました。
しかし本当に乗りたかったのは富士登山電車。
帰りはこの富士登山電車に、是非乗ることにします。

 河口湖駅では、ほうとうを頂くことにします。
昨日までは、吉田うどんを是非食べて帰ろうと心に決めていたのですが、雨で肌寒い本日はとにかく暖かいものを欲しくなってしまいました。
かぼちゃ、ネギ、白菜やキノコがふんだんに入ったほうとうを半時間かけてたいらげ、大満足です。
先ほどまで冷めていた身体が、ホックホックになったのでした。

 さて、ここでも路線バスに乗り込みます。
河口湖、西湖周遊のレトロバスのフリー切符を買い、ボンネットバスに乗り込みます。
富士五湖は富士山の噴火によってできた堰止湖で、富士箱根伊豆国立公園に指定されています。
西湖、精進湖、本栖湖の3つの湖はかつては剗の海(せのうみ)というひとつの大きな湖でしたが、今では3つに分断されています。
しかしこれらの湖の水面は互いが連動して変わり標高が同じ位置を差すことから、地下では水脈を共有していると考えられています。

 バスは河口湖畔を抜け、西湖を眺めながら進みます。
そして降り立ったのは、西湖こうもり穴です。
ここで入場券を買うと、まずはヘルメットを渡されます。
青木ヶ原樹海は奥に入れば出口が判らなくなるし磁石が効かないとかで、自殺者が吸い込まれていくというので有名です。
確かに樹海の中はひんやりして、昼だというのに薄暗いのです。
道から外れないように、真面目に順路を進みます。
ヘルメットをかぶり青木ヶ原樹海を遊歩道を伝って歩いて行くと、洞窟の入口に到着します。
西湖こうもり穴の入口に来た時には、内心ホッとしたのでした。

 洞窟の入り口からは、350mの地下道を順路に従って進みます。
壁や天井だけでなく、足元も流れた溶岩が固まったことを示す流紋がしっかりと刻まれ、地面が波打っています。
溶岩洞窟の中は、鍾乳石や縄状溶岩などが見られ、こうもりの住処になっています。
といっても昼間には飛び回っておらず、我々の入れないずっと奥で眠っているのです。
ところどころ、かがまなければ通れない天井の低い箇所があり、岩にヘルメットをぶつけながら進みます。
流れ出た溶岩が波上に固まった上を踏みしめながら、約30分で地下探検は終了です。
外に出てバスが来るまでは、資料館になった待合所でこうもりの生態の勉強です。

 ここから10分程度バスに乗り、次の目的地は富岳風穴、鳴沢氷穴です。
先ほどの西湖こうもり穴に較べると、中は広々としています。
さすがに人間用に利用されてきた洞窟だけあります。
富岳風穴のなかは天然の冷蔵庫として使われ、繭を保存するための一斗館が並べられていました。
秋とはいえまだまだに日よっては残暑が残る季節ですが、洞窟の中は氷が張っており外との温度の差を感じさせられます。

 さて帰りのバスを待つ間、今回の土産物を物色します。
ここで先ほど駅前で食べたほうとうが蘇ってきます。
洞窟入口の土産物屋では、よほど満足したのかお土産物としてのほうとうセットを即決で購入したのでした。
この後はバスに揺られて河口湖まで帰ったのは、言うまでもありません。

     
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