にっぽんの旅 関東 東京 押上

[旅の日記]

スカイツリーと深川めし 

 東京の新名所、「東京スカイツリー」の見学です。
開業からちょうど半年、もうそろそろ空いてきたかなとの期待を込めて、東京スカイツリーを目指します。
 JR総武線の錦糸町駅からは、北方向にその塔はすぐそこにあるかのように見ることができます。
今回はあえて1駅東の亀戸駅まで進み、そこから東武亀戸線に揺られていきます。
亀戸線は、曳舟駅までの3km余り4駅をのんびりと走る電車です。
東京都は思えない2両編成の電車で、ワンマン運転をしています。
まさに下町の電車といったところです。

 亀戸駅から新しくできたとうきゅうスカイツリー駅までは、1駅です。
業平橋駅が、スカイツリーの開業とともに駅名までもが変わってしまいました。
駅に着くなり、当日入場券を求めて売り場に急ぎます。
ネットの情報では、朝9時ごとから入場整理券を配り始めるということで、今はすでに10時になろうとしています。
4階まで上りスカイツリー入り口に着いた時には、13:30受付の入場整理券が配られていました。
1時間ぐらい待てば入れると思っていたのに、3時間以上も時間が空いてしまいます。
そういうことを見越してあらかじめ調べてきた「スカイツリー絶景スポット」を巡ります。

 スカイツリーの横を流れる北十間川を東へ歩きます。
押上駅を越え、西十間橋の先に絶景スポットである十間橋はあります。
川に映るスカイツリーの影が逆さツリーとなって、本当のツリーと重なり面白い映像を見せてくれます。
同じようにカメラを片手にファインダー越しにスカイツリーを眺めている人がちらほら。
朝のツリーを写真に納めたのでした。

 入場まではまだ時間があります。
そろそろ昼時かと、せっかくだから東京の名物料理を探します。
江戸前寿司は昼から値が張りすぎるし、お好み焼きに慣れ親しんでいるのにもんじゃ焼きか、適当なものがあまり思い浮かびません。
なんのなんの、東京湾が誇る佃島の佃煮と並びあさりを使った深川の深川めしがあるではありませんか。
ということで、地下鉄大江戸線の清澄白河駅まで足を運びます。

 さすがにスカイツリーの人ごみはここまでは押し寄せてくることもなく、すんなりお店に入ることができます。
どんなものかワクワクしながら待っていると、大きな器に入った味噌汁、おひつのご飯、そして茶碗が机の上に並びます。
味噌汁の中には豆腐と白ネギ、そしてあさりがたっぷり入っているのです。
ご飯をよそい、この味噌汁をかけて食べます。
なんだただのぶっかけご飯かと見た目では思うのですが、アサリの出汁と身だくさんのアサリ、そして甘い白ネギが、いい味を出しています。
なるほどこれが東京のいや深川の味かと、じっくりと味わいます。
東京に来る方に是非お勧めの料理なのでした。

 さてそろそろ整理券の時間に迫ってきました。
とうきょうスカイツリー駅に戻ります。
その前に急遽寄らなければならないところができました。
実は朝採った写真がISO感度を間違い、ひどく暗いところの撮影用に設定していたことが判ったのです。
このままではザラついた映像でしかありません。
大慌てて十間橋まで戻り、再びスカイツリーの写真撮影です。

 ということで、やっと整理券で指定された入場口に並びます。
まだ指定の時間には20分ほどあるのですが、すでに13:30受付の列ができています。
整理券の記載によると、ここで並んで入場券を買い1時間ほどで中に入れるということです。
ところが開業半年とはいえまだまだ人気のスカイツリー、それに日曜日が重なり列に並んだものの一向に前に進みません。
そのうちに、強風のため展望デッキまでのエレベータを点検しながら運転しているとのアナウンスが流れてきます。
それでも1時間後には入れるのだと固く信じ、列に並びます。

 1時間経ち、2時間が過ぎ、入場券カウンターまで列が進んだのは、それから2時間半後でした。
帰りの電車の時刻が気になりながらも、ここまで来たからにはしっかりと見て帰らなければ気が治まりません。
高さ634mのうち地上350m部分の展望デッキまでは、エレベータであっという間に上ってしまいます。
眼下に広がる関東平野の眺めは、さすがに高いだけあって気持ちが良いものです。
東京タワーが小さく小さく見えます。
東京の空は青く晴れているのですが、富士山には雲がかかって山頂を眺めることはできません。
しかし関東一円を見渡すことができ、待った甲斐があったというものです。

 さて帰りは大急ぎ。
指定席を取った新幹線に乗るために、地下鉄、JRを乗り継ぎ弁当とビールを買って東京駅で飛び乗ったのは、発車5分前でした。
もちろん電車以外は走りに走った結果、何とか間に合ったのでした。

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