[旅の日記]
三鷹 
本日は三鷹の街を、ぶらり散策してみることにします。
JR三鷹駅で降り、駅南口を出ます。
改札口からはロータリーの歩道橋とつながっています。
まずは三鷹の街並みのシャッターをと思ったのですが、デジカメのSDカードを差し忘れており写真が撮れません。
電気店が開くにはまだ早い時間でしたので、コンビニに走ります。
1件目は、使い捨てフィルムカメラとフロッピディスクやSDメモリはあるのに、肝心のSDカードは置いていません。
気を取り戻して2軒目のコンビニでもやはり陳列しておらず、レジで尋ねると奥から出してきてくれます。
ところが発売当初の値段表示なのか、今の価格の4倍もするのです。
しかしこれがなければ始まらないので、涙をのんで購入しました。
三鷹駅のJRのホームを望む脇に、玉川上水が通っています。
駅ロータリーに面した所には、手押しのポンプが飾られています。
この川に沿って歩いて行くことにします。
玉川上水は、江戸の水不足を解消するために多摩川からの水を引込む大事業が計画され、1653年に幕府から川越藩主の松平伊豆守信綱に命ぜられます。
この工事を請け負ったのが庄右衛門と清右衛門兄弟の玉川兄弟だったのです。
羽村から四谷までの標高差がわずか100mしかなかったこと、そして関東ローム層による水の吸収により、工事は困難を極めました。
途中資金が底をつき、玉川兄弟は自宅を売って資金を調達したとも言われており、その甲斐もあって1653年に完成、翌1954年には江戸市中への通水が開始されました。
そういうことを考えながら、都会に残る緑の水辺に沿って歩き進みます。
途中、開館前の山本有三記念館を横目に見ながら、三鷹の森ジブリ美術館に到着します。
公園の外れに、一風変わったたたずまいの建物があります。
ここで、しばらくは宮崎駿の映画の世界に浸ります。
「となりのトトロ」「魔女の宅急便」「千と千尋の神隠し」「崖の上のポニョ」など心温まる作品の数々です。
屋上には背丈5mのロボットが立っており、どうやらこの美術館の守り神と言うことのようです。
ジブリの森に面して、この辺りに井の頭恩賜公園が広がっています。
公園の中心である井の頭池があり、武蔵野三大湧水池として有名なところです。
都内に流れる神田川も、この井の頭池から延びているのです。
湧水が豊かなこの地には、御殿山遺跡からも縄文時代の竪穴式住居遺跡が出土してように、古くから人間の生活に不可欠な水を賄ってきました。
そして、江戸時代に徳川歴代将軍が武蔵野で鷹狩りが行われたことから「三鷹」の地名が、その際の休息のために井の頭池を見渡す場所に御殿を造営したことから「御殿山」の地名が残っています。
今ではボートが浮かび、都会の行楽地となっています。
井の頭池のほとりには、弁財天があります。
平安時代に六孫王経基が弁財天女像を安置するためこの地にお堂を建て、これが現在井の頭池西端の島にある井の頭弁財天の起源とされています。
朱色まぶしいお堂が池の水に逆さに写り、池の傍のベンチに座り池を眺めるのも気持ちの良いものでした。
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