にっぽんの旅 北海道 北海道全域 札幌

[旅の日記]

北の大都市 札幌 

 本日は、冬の札幌の市街散策です。
「赤れんが」の愛称で親しまれている北海道庁旧本庁舎は、1888年にネオ・バロック様式で建てられました。
そして正面には、北海道開拓の印である赤い星が描かれています。
内部が無料で一般公開されていますので、観て回ることにします。
入口を入ると、赤じゅうたんが敷かれた階段が2階へと続きます。
2階は旧道庁の長官室に続いて、北海道開拓の歴史、北海道の物産、北方四島の返還運動が各部屋に展示されています。

 旧本庁舎の次は、南に向かって歩いていきます。
雪まつりで賑わう大通り公園ですが、やがて来る春に向けて雪に覆われた公園をブルドーザで雪かきをしています。
その先にはテレビ塔を見ることができます。
テレビ塔にも登ってみたいのですが、先を急ぎさらに南下します。

 東西に延びるアーケードは、「狸小路」商店街です。
1869年に、明治政府が「北海道開拓使」を札幌に置いた時、商家や飲食店が建ち並んだのがこの商店街の始まりです。
狸小路という名の由来は、言葉巧みに男を誘った女たちをタヌキになぞらえたことからきていると言われています。
今では、900mのアーケードに約200件の商店が軒を並べています。

 さらに南下すると、そこは歓楽街「すすきの」です。
もちろんそれは夜の話しで、昼日中は至って真面目なビル街です。
市電の終着駅でもあって、交通の要所としても重要な個所になっています。

 ここで「すすきの」から一筋北にある「ラーメン横丁」を覗いてみます。
まだ昼前の仕込みの時間で、食材の仕入れの車も行き交っていましたが、どこからともなく良い匂いが漂ってきます。
確か以前に来た時にはここでラーメンを頂いたのですが、今回は別に行ってみたい店がありますのでグッと我慢をして通り過ぎます。

 来た道から少し東に場所を移して、今度は北上します。
テレビ塔を真横に見ながら、時計台まで歩きます。
札幌時計台の真っ白な建物はビルの合間に埋もれてしまい、がっかりされた方も多いのではないでしょうか。
そんな事情を知っての今回は、過度な期待はせずに冷静に時計台の歴史を探りに来ました。

 時計台の中を見て回ることにします。
時計台は、正式名所を旧札幌農学校演武場と言い、かつてこの場所には鐘が設置されており、人力で鐘を撞いていました。
ところが正確さに劣ることから、1881年にハワード製の時打重錘振子式四面時計が設置されることとなります。
4日に一度は運用針と打鐘用の2つの重りを吊るしたワイヤーを、ハンドルを使って人力で巻き上げなければなりません。
訪れた時は毎時に流れる鐘の音の時間と重なり、時刻を伝える鐘が周囲に響き渡っていました。

 ここからは東に向かい、サッポロビール博物館に向かいます。
途中目にした教会は、ヨーロッパのそれを思い起こさせるように、石造りで鋭角な屋根の建物でした。
さて、サッポロファクトリーと呼ばれる赤レンガの巨大な建物は、工場の跡地らしく中央には高い煙突がそびえています。
1890年に造られたビール工場ですが、現在は博物館として利用されています。
またここで、ビールの試飲をすることもできます。
もうビール好きにはたまりません。

 今度は札幌駅の南側まで、一気に北上します。
駅の西側には、北海道大学のキャンパスが広がっています。
まず出くわす南の角にあるのが正門で、それを抜ければその先には古河記念講堂があります。
ルネサンス風の白い板張りの建物で、足尾銅山で公害を出した古河財閥が政府に贈った寄付金が建設に使われてました。
そしてその先には、北海道大学(当時の札幌農学校)の教頭として有名なクラーク博士の銅像があります。

 北大といえば、学食での牛とろ丼も魅力です。
サッポロに本社をもつハンバークレストランも有名です。
しかし今回は、本場の札幌ラーメンを食べに行くことにします。
再び駅の南側に向かい、ホクレンビルの地下にある旨いと評判のラーメン屋を探します。
こってりとした醤油ラーメンは、ピリ辛のチャーハンも手伝って、身体が芯から温まったのでした。

 さて最後の写真は、春に「羊ヶ丘展望台」を訪れた時のものです。
雪がなくなれば、このような一面の平原が広がる北海道です。

 
   
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